ブライトリング時計のオーバーホールを安く済ませる方法とは?

私たち時計修理工房のお客様からのご依頼の中で非常に多いものの一つが、ブライトリング時計のオーバーホールです。時を経るごとに代えがたい価値が生まれるブライトリングですが、精密機械でもあるブライトリング時計を長く使い続けるためには定期的なメンテナンス、つまりオーバーホールが欠かせません。
一方で、何かとお金のかかるご時世、必要経費とはいえ少しでも費用を抑えたいというお考えもよく分かります。
今回は、「ブライトリングのオーバーホールを少しでも安く済ませたい」という方のために、オーバーホールの費用や見積もり依頼のポイントについて詳しくご説明いたします。
※時計画像出典:ブライトリング公式サイト

オーバーホールとは?

オーバーホール(overhaul)とは、「分解修理」といった意味の言葉で、機械や装置を部品単位まで分解して修理・点検、洗浄、注油、交換などのメンテナンスを行う作業のことです。
時計業界で使われることが多いですが、時計以外の機械装置、自動車、楽器類などの大規模な修理・点検もオーバーホールと呼びます。また「OH」と略されることもあります。

オーバーホールは「健康診断」

精密に作られた機械式時計は、定期的な(一般的には3~4年に1回程度)オーバーホールが欠かせません。
時計の外側から行える手入れやメンテナンスは非常に限られています。時計のパフォーマンスに直結する整備や維持管理を行うには、やはり時計を分解してその内部までしっかり丁寧に調べ上げる必要があるのです。

またオーバーホールを行うことで、時計のちょっとした異常を早期に発見でき、重大な故障や破損を未然に防ぐことができます。そして結果的に、莫大な修理費用を支払うリスクを減らせます。
このコラムをご覧の皆様は「オーバーホールをなるべく安く済ませたい」、つまりできるだけ時計修理にかかるコストを抑えたいとお考えのはずですから、その重要性はお分かりいただけるでしょう。

オーバーホールは、人間でいう「健康診断」のようなものです。
大小様々な器官で構成されている人体はしばしば「精密機械」にたとえられます。人間の体も、パフォーマンスを維持するためには定期的なメンテナンス(健康診断)が必要で、もし体に異常が見つかれば早めの通院を勧められますよね。
健診をしっかり行うことで、健康の維持と医療費の軽減が可能となるのは、時計とオーバーホールの関係と同じです。

一般的なオーバーホールの工程

ブライトリングのオーバーホールを安く済ませる方法を考える前に、そもそもオーバーホールとはどんな作業を行うのか、確認しておきましょう。一般的なオーバーホールの手順を簡単にご説明します。

①状態の確認

ケースや鏡面の傷、リューズの出し入れや針・カレンダーの動き、ベルトの可動部分、バックルの脱着などに異常がないかを一つ一つ確認していきます。

②時計の分解

腕時計を分解していきます。まずベルトを外し、裏蓋を開けて針と文字盤を外し、次にムーブメントを分解していく、というのが基本の流れです。非常に繊細かつ専門的な技術が求められます。
分解しながら、各パーツのチェック(摩耗や損傷など)も行います。

③部品の洗浄

分解したパーツを、特殊な溶剤や超音波洗浄機を使用して洗浄します。汚れや老廃物を取り除き、パーツを新品時の状態に回復させることが可能です。

④時計の組み立て・注油

洗浄した各パーツを元通りに組み立てます。分解時と同様に精密な作業や調整が必要です。状態が悪いパーツは修理・交換を行います。
また組み立てと並行して適切な部位に注油します。動作がスムーズになり、パーツの寿命や時計の精度が向上します。

⑤性能テスト

専用のテスターを使って精度のチェック・調整を行います。遅れや進み、振り角、片振りなどのタイミングを微調整していきます。
さらに専用の防水試験器を使って防水テストを行います。

⑥最終確認

針の進みや音、リューズの動きなど全ての動作を確認した後、外観の確認や最終仕上げを行って完了です。

ブライトリングのオーバーホールには、いくらくらいかかる?

ご覧頂いた通り、ブライトリングのオーバーホールと一口に言ってもその一連の作業には様々な工程が含まれます。
腕時計を歯車一つから分解・洗浄し、部品に異常がないかをチェックし、再び時計を元通りに組み立てるという作業は、どの工程にも慎重かつ繊細なテクニックが求められ、熟練の技術をもってしても非常に手間のかかる仕事であるのは間違いありません。

「オーバーホールを少しでも安くしたい」というお気持ちは非常に理解できますが、そこは時計職人の技術力への対価ですので、簡単に安売りできるものでもありません。まず一般的な相場を把握した上で「相場よりもどれくらい安く依頼できるか」を考えるようにしましょう。

ブライトリングの公式ホームページでは、「コンプリートサービス(オーバーホール)」の料金表が公開されています。2024年7月時点の料金は下表の通りです。

種類料金
クオーツ 三針99,000円
クオーツ クロノグラフ121,000円
クオーツ UTC、CO-PILOT66,000円
機械式 三針110,000円
機械式 クロノグラフ158,400円

※出典 https://service-jp.breitling.com/studiobreitling/pdf/price.pdf

このようにブライトリングのオーバーホールが高額になる理由は、専門的な技術が必要とされることももちろんですが、交換用の純正部品が高額だという点もあります。もちろん正規メーカーということで、オーバーホールのクオリティや細かなサポートは申し分ありません。

オーバーホールの見積りを依頼してみよう

前章では時計メーカーでのオーバーホール費用について触れましたが、ブライトリングのオーバーホールを依頼できるのはメーカー正規店だけではなく、日本全国のブライトリング修理に対応した時計修理店でも受け付けています。
また、時計修理店でのオーバーホール料金は店舗によって様々な価格帯があるものの、一般的にはメーカー正規店よりも安くなることが多いです。「ブライトリングのオーバーホール費用を少しでも安く済ませたい」という方には、時計修理店に依頼されることをおすすめします。

「じゃあ一体、時計修理店ならいくらでできるの?」と思われるかもしれませんが、店舗によって修理費用や作業時間はまちまちです。
現在はおおむね3万円~5万円程度の修理店が多いですが、ブライトリング時計のモデルや状態によっても料金が違ってきますので、やはりお持ちのブライトリングのオーバーホール料金を正確に知りたければ見積もりを取るようにしてください。

時計修理店へのオーバーホールの見積もりの取り方には3つあります。いずれの方法でも、見積もり費用は無料としている店舗がほとんどですのでご安心ください。

店舗に持ち込み

1つめの方法は、時計修理店に直接足を運んでご自身のブライトリング時計を見積査定してもらうことです。インターネットで検索すればお近くの時計修理店がすぐ見つかると思いますので、特に見積先にこだわりがなければ依頼してみると良いでしょう。
持ち込みのメリットとしては、高額な時計を配送業者に任せず自分の手で持ち運ぶことへの安心感と、時計の使用状況や保管状態に関する情報を店舗スタッフに直接説明できる点です。特に後者は、見積査定の時に重要な情報となる可能性があります。
逆に「忙しくてなかなか店舗に行く時間が取れない」「近くに良い時計店がない」「スタッフと対面でのやりとりが苦手」といった方は他の見積方法が良いかもしれません。

インターネット査定

2つめの見積もり方法は、インターネット査定です。時計のメーカー・モデル、状態、外観写真などの情報をメールフォームやLINEで送信して、オーバーホール費用を見積もってもらいます。
この方法のメリットは、とにかく簡単かつスピーディーに見積ができる点です。LINEでの見積だと送信後数分で回答をもらえる店舗もあります。「オーバーホールするかはまだ検討中だけど、取り急ぎ、だいたいの費用を手早く知りたい」といった方にはピッタリです。
デメリットは、見積価格があくまでも概算でしかないこと。ネット査定の見積に納得して実際に依頼したところ、外観では分からない不具合のために追加費用が発生してしまい、「安く済ませるはずだったのに…」という後悔のないようにご注意ください。

時計を配送

近年の時計修理見積サービスで最も多く見られるのが、3つめの「時計の現物を修理店に配送する」という方法です。
お手元の腕時計を専用の配送パックに梱包して時計修理店に配送すると、数日~数週間で見積結果を連絡してもらえるというもので、配送パックは送料は基本的に無料(店舗が負担)。対応店舗なら全国どこからでも見積依頼できます。
「時計の実物を査定するので正確な見積結果が得られる」という店舗持ち込みのメリットと、「多忙でも自宅から手軽に見積依頼できる」「対面でのやりとりが不要」というネット査定のメリットを兼ね備えており、どなたにでもお勧めできる方法です。

ブライトリング時計のオーバーホールを安く済ませるポイントとは

ブライトリングのオーバーホールの見積もりを取る方法についてご説明しました。お好きな方法でお時計の見積を行って依頼先の判断材料としましょう。

オーバーホールを安く済ませるために大切なのは、一度の見積もりだけで決めるのでなく、複数の時計修理店から見積もりを取り、査定価格を比較することです。
もちろんやり取りの手間は増えますが、より安く低価格でオーバーホールを行うにはこれが最も確実な方法といえます。

また、見積結果の正確さも重要ですので、依頼時に時計の情報をできるだけ詳しく修理店に伝えるようにしましょう。モデルや型番はもちろん、過去のオーバーホールの履歴なども必要です。
さらになお見積料金に大きな違いがなければ、料金以外の条件(作業期間や保証内容など)も比較ポイントとなりますのでチェックしておいてください。

オーバーホールは「安ければ良い」というものではない

複数店舗での見積比較が大切というお話をしましたが、ここで注意したいのは、他店と比べて格段にオーバーホール費用が安い店舗です。
「安かろう悪かろう」という言葉があるように、一般的な相場と比べて明らかに格安の時計修理店は、オーバーホールの技術力が低い可能性があります。腕が悪い店舗は利用者から評判が悪く、集客のためには料金を下げるしかありません。「とにかく安ければ良い」という客層は一定数いますので、そうした利用者の依頼を待っているのです。

ブライトリング時計の内部は非常に精巧に出来ており、オーバーホールには高度な技術が不可欠です。未熟な技術者による粗雑なオーバーホールは、時計内部を傷つけてしまい、かえって時計の寿命を縮めることになります。それでは何のためにオーバーホールをしているのか分かりません。
くれぐれも安さだけに目を奪われることなく、その時計修理店の修理実績や利用者の口コミも参考にしながら依頼先を選ぶようにしてください。

ご参考までに、当店「時計修理工房」のブライトリング修理事例とGoogle口コミは以下からご覧いただけます。
ブライトリング時計修理事例紹介
Google口コミ

ブライトリング時計オーバーホールの簡単お見積りなら時計修理工房へ

ブライトリング時計のオーバーホール費用をできるだけ安く済ませるには、複数の店舗で見積を取るというのが確実です。
しかし実際にあちこちの店舗に足を運んで見積をしてもらうのは大変ですし時間もかかります。また「見積でも、一度時計を店舗に預けてしまうと後からキャンセルしづらい」といったご心配をお持ちの方もあるでしょう。

そこで、まずは写真やメールを送るだけで手軽にできるインターネット査定をいくつかの店舗で行い、最も良い査定結果を得られた店舗に、時計の実物を配送するか持ち込むかして正確な見積を依頼する、という方法がオススメです。
インターネット査定に対応している時計修理店はWeb検索で比較的容易に見つけられると思います。また時計修理工房でも「LINE査定」のサービスをご提供しておりますのでぜひご利用ください!
時計修理工房 LINE見積

ネット査定でご検討の結果、時計修理工房に正式なお見積りをご依頼いただけるお客様のために「無料見積配送パック」をご用意しております。
お手元のブライトリング時計をパックに入れて送っていただければ、無料でオーバーホールのお見積りをさせていただきます。無料パックのお申し込みは電話でも当サイトからでもOK。おかげさまで全国のお客様に大変ご好評を頂いています。
ブライトリング時計のオーバーホール費用をできるだけ安く抑えたい方はぜひご利用くださいませ。
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